2.2.2 パソコン通信のサービス概要
パソコン通信で商用パソコン通信センターが一般的に提供している機能を述べる。代表的なサービスのイメージを図2.2.2に示す。
(1) 電子メール
電子メールは、個人から個人へメッセージを送る事ができる。
パソコン通信センタにメールボックスがあり、ID毎(使用者毎)に設置される。IDとパスワードで認証を受けた使用者が、そのIDのメールボックスに届いたメッセージを読み出すことができる。プログラムやデータの送受信も行うことができる。
(2) 電子掲示板
電子掲示板は、IDを持っている人であれば誰でも、メッセージを書き込んだり、読み出したりできる仕組みである。多くの人たちにメッセージを送りたい時に利用できる。パソコン通信上の公開討論や井戸端会議のような情報交換の場である。テーマ毎に分かれていて、売ります、買います、教えてください、教えます等に利用することができる。
(3) 電子会議
電子掲示板を発展させた形で特定のテーマ毎、サブテーマ毎に情報交換を行う。連続した密度の濃いコミュニケーションが可能である。参加者を特定したり、分科会もできる。
(4) チャット
キーボードと画面を使用し、リアルタイムで複数の相手と会話が行えるサービスである。キーボードから入力した文字が、チャットに参加している利用者の画面に表示される。即時的なコミュニケーションなのでリアルタイム会議室とも呼ばれている。
(5) 情報提供/データベース
商用パソコン通信サービスの多くが実施しているサービスである。
新聞記事や企業情報、株価情報、天気予報などを提供している。これらのサービスは、通常の料金に情報検索料が課金される場合がほとんどである。
(6) CUGサービス
クローズドユーザグループのことであり、パソコン通信センターを利用して、企業や団体の情報ネットワークをサービスする機能である。大規模な商用パソコン通信センターで提供している。電子メールや電子会議室の機能を企業・団体がオリジナルなメニューで使用できるものである。オンラインマーケティングやユーザサポート、社内コミュニケーション等で利用される。
(7) ゲートウェイサービス
現在使用しているパソコン通信センターを利用して、他のパソコン通信センターと接続できるサービスである。最近は、インターネットへのゲートウェイサービスを提供しているセンターも多い。
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